超稀少品!
LoV ロードオブヴァーミリオン プリマグラフィ 魔種 サキュバス 真嶋杏次
ゴキブリの卵(卵鞘)と糞が閉じ込められた琥珀です。
△藤城清治 影絵カレンダー2012△直筆カラー画サイン△画集愛蔵版△全11枚△
写真は、知人の顕微鏡を使って撮影したものです。珍しい内容物がたくさん映っています。
新品未開封 レゴ ゴッホ 星月夜 LEGO
ブータンのキラ アンティーク 大型 希少品
「ゴキブリの記憶」
古布 レア品 刺し子帯 ベスト
花井祐介 サインボード (大)
スリッパが飛んできた。
さくらいはじめ さくらい はじめ 黒
難なくこれをかわす。
USED 掛軸 虎 鉄崖 (1188)
スリッパの裏で叩き殺そうとは、なんとも原始的だ。人間は大して進化していないようだ。もっとも、人類が誕生してまだ500万年ほどしか経っていないのだから、当たり前と言えば当たり前か。
仏教美術 江戸期 木彫 玉眼 阿弥陀如来 立像 仏像 時代品
その点、我らゴキブリが出現したのは、3億年前と言われている。人間などに簡単に殺されるわけにはいかない。
中国 唐木紫檀製 無垢刳り貫き 丸盆 煎茶盆 香盆 N R4795
もう一度スリッパ──。
中国 堆朱 堆黒 倶利雕 棗 時代箱付 V 2787
余裕でするりと身をかわす。
中華民国国立故宮博物院蔵品 故宮銅器 名書 法器など 9冊 M R4634C
しかし、次の瞬間、目の前が真っ白になった。スリッパを手にしているのとは別の人間が、殺虫スプレーなるものを噴きかけてきたのだ。
大徳寺511世管長 立花大亀造 煤竹茶杓 銘『荘子(そうし)』(共箱・共筒)
たまらず全速力で走り出す。しかし、粉末を浴びたためか、身体の感覚が鈍っている。
鵬雲斎書付 桐模様大棗 共箱 トニコ 本さ5-0514⭐︎
暗い隙間があった。いいにおいもする。そこに駆け込む。
江戸時代古地図
逃げ切った、と思った。
虫入り琥珀 ゴキブリの卵と糞 ミャンマー カムティかタナイ産 9900万年前
しかし、ほぼ同時に、足元に違和感を持った。
頭骨と植物のアート 額縁アート 退廃
──なんだ、これは?
ロザリオ(1900年代前半英国製アンティーク)
ネバネバした液体が足に絡みついている。身動きができない。
関口東亜 こけし 人形
それまで感じたことのない恐怖が襲ってきた。
廃番 京都 公長齋小菅 竹かご くす玉 花入れ 花器 セット
これが、幾多の仲間を餌食にしてきた「ゴキブリXX」なのだと、そのとき初めて気づいた。
江戸時代 煙硝入 箱付 高さ11.9cm 東H5-0628③
しかし、もう遅い。まんまと人間の罠にはまってしまったのだ。
翡翠 置物 三本足蛙
すると、不意に太古の昔の記憶が蘇った。
帰庵 秦秀雄 大門出版 限定1000部
それは、今から9900万年前、樹から出る「樹脂」と呼ばれるどろどろした液体に埋もれて身動きがとれなくなり、死を覚悟したメスゴキブリの記憶だ。彼女は、子孫を残そうと、最後の力を振り絞って卵を産んだ。そのときのことが、何故か突然頭に浮かんだのだ。
No.3781 木工品 桜皮細工山水文硯箱 出来の良い品
もしかしたら、彼女は自分の先祖なのかもしれない。「ゴキブリXX」に捕らわれの身となった今の自分と状況は同じだ。
古ジャワ更紗手染め天然染料 現在製作不可能貴重品 30年前蒐集
9900万年前にご先祖様が産んだ卵(正確に言うと「卵鞘」)は、今では人間の貴重な研究材料となっているらしい。自分の卵も遠い未来に貴重品として扱われることを夢見て、必死で卵を産んだ。
LoV ロードオブヴァーミリオン プリマグラフィ 魔種 サキュバス 真嶋杏次
「ねえ、卵産んでんじゃない?」
△藤城清治 影絵カレンダー2012△直筆カラー画サイン△画集愛蔵版△全11枚△
「ゴキブリのメスって、死にかけると、子孫残そうと思って命がけで産卵するみたいだからな」
新品未開封 レゴ ゴッホ 星月夜 LEGO
「やあね、このままゴミ箱に入れちゃおうよ」
ブータンのキラ アンティーク 大型 希少品
消えかかる意識の中、人間の会話が聞こえた。
古布 レア品 刺し子帯 ベスト

花井祐介 サインボード (大)

さくらいはじめ さくらい はじめ 黒

USED 掛軸 虎 鉄崖 (1188)

超稀少品!ゴキブリの卵(卵鞘)と糞が閉じ込められた琥珀です。写真は、知人の顕微鏡を使って撮影したものです。珍しい内容物がたくさん映っています。「ゴキブリの記憶」 スリッパが飛んできた。 難なくこれをかわす。 スリッパの裏で叩き殺そうとは、なんとも原始的だ。人間は大して進化していないようだ。もっとも、人類が誕生してまだ500万年ほどしか経っていないのだから、当たり前と言えば当たり前か。 その点、我らゴキブリが出現したのは、3億年前と言われている。人間などに簡単に殺されるわけにはいかない。 もう一度スリッパ──。 余裕でするりと身をかわす。 しかし、次の瞬間、目の前が真っ白になった。スリッパを手にしているのとは別の人間が、殺虫スプレーなるものを噴きかけてきたのだ。 たまらず全速力で走り出す。しかし、粉末を浴びたためか、身体の感覚が鈍っている。 暗い隙間があった。いいにおいもする。そこに駆け込む。 逃げ切った、と思った。 しかし、ほぼ同時に、足元に違和感を持った。 ──なんだ、これは? ネバネバした液体が足に絡みついている。身動きができない。 それまで感じたことのない恐怖が襲ってきた。 これが、幾多の仲間を餌食にしてきた「ゴキブリXX」なのだと、そのとき初めて気づいた。 しかし、もう遅い。まんまと人間の罠にはまってしまったのだ。 すると、不意に太古の昔の記憶が蘇った。 それは、今から9900万年前、樹から出る「樹脂」と呼ばれるどろどろした液体に埋もれて身動きがとれなくなり、死を覚悟したメスゴキブリの記憶だ。彼女は、子孫を残そうと、最後の力を振り絞って卵を産んだ。そのときのことが、何故か突然頭に浮かんだのだ。 もしかしたら、彼女は自分の先祖なのかもしれない。「ゴキブリXX」に捕らわれの身となった今の自分と状況は同じだ。 9900万年前にご先祖様が産んだ卵(正確に言うと「卵鞘」)は、今では人間の貴重な研究材料となっているらしい。自分の卵も遠い未来に貴重品として扱われることを夢見て、必死で卵を産んだ。「ねえ、卵産んでんじゃない?」「ゴキブリのメスって、死にかけると、子孫残そうと思って命がけで産卵するみたいだからな」「やあね、このままゴミ箱に入れちゃおうよ」 消えかかる意識の中、人間の会話が聞こえた。



